「さちのか」という名前を、スーパーなどで見かけたことがある人も多いのではないでしょうか。
そうなんです。西日本では「さちのか」という品種は、定番の品種の一つ。
今回は2000年に品種登録された「さちのか」について、味やその特徴について紹介します!
「さちのか」を実際にいちご狩りできる場所もお伝えするので、最後まで読んでみてください!
さちのかの品種の特徴とは
まずは「さちのか」の基本的な特徴からお伝えします。
味の特徴や色、その形について詳しくみていきましょう!
さちのかって、どんないちご?
「さちのか」は、2000年に福岡で生まれた品種のいちごです。
その特徴は、以下のようなことが言われています。
・光沢のある濃い赤色
・やや大きめ
・甘味と酸味のバランスが良い(糖度は13~14度)
・ビタミンCを多く含む(100g当たり約80mg)
・華やかな香り
・硬めでしっかりとした食感
さちのかは、食味のよい「とよのか」と、大きくて色味の良い「アイベリー」の交配でできた品種。
その味には特徴があり、高い甘味と独特な酸味のバランスがちょうど良く、根強い人気があります。
また、香りも高く、芳醇な香りが広がります。
さちのかについては、こちら。
市販いちごでは2番目に多い?!ビタミンCの含有量
さちのかは、なんと市販いちごの中で、2番目にビタミンCが多い品種と言われています。
市販のいちごのおよそ1.3倍のビタミンCが含まれています。
さちのかの特徴の一つである酸味。
この酸味は、ビタミンCが多いと感じやすくなります。
100gあたりおよそ80mgも含まれているので、栄養面もバッチリ!
ビタミンCを多く摂取すると、風邪予防や疲労回復につながるので、いちごで簡単に摂取できるのは嬉しいですね。
さちのかの歴史と産地
西の代表格である「さがほのか」「あまおう」に次ぐ、定番の「さちのか」。
どのようにして生まれてきたのか、その歴史について具体的に見ていきましょう。
さちのかって、いつできたの?
さちのかは、福岡県生まれ。
さちのかが生まれる前(1987年当時)、東日本では「女峰」、西日本では「とよのか」が定番。
優れた食味と高い収穫量で広く普及していました。
ただ形が小さかったり、ばらつきがあったりと、農家の作業は増える一方で、販売単価はどんどんと下落してしまう事態に。
さらに気温が暖かくなると、果肉が柔らかく傷みやすいという特徴もあり、流通にも不向きという課題がありました。
そんな危機を乗り越えるために、「とよのか」を親品種として生まれたのが「さちのか」です。
新品種の開発が始まってから、なんと約13年ものあいだ、品種交配が続けられました。
そして、研究者たちの努力の末、2000年に福岡県の旧農林水産省野菜・茶業試験場久留米支場(現:農研機構九州沖縄農業研究センター)で品種登録がなされました。
そのため、さちのかは、大玉で、輸送性にも優れています。
現在では、さらに多収性に優れた「ゆめのか」に品種転換されつつあるものの、市場でよく見る品種となっています!
さちのかの名前の意味と由来
さちのかは、「幸の香」と漢字で表記されることもあります。
名前の意味は「生産者にも、食べる人にも、幸あれ」という願いが込められています。
あまおうなど他のいちごとどう違うの?
同じ九州で作られるブランド苺「あまおう」。
実は「あまおう」も、「さちのか」と同じ親品種の「とよのか」から作られました。
今回は、「さちのか」「あまおう」「とよのか」でそれぞれの味の違いについて比べて見ましょう!
糖度 | 酸味 | 味 | 食感 | |
さちのか | 13~14% | 0.6% | 酸味と甘味のバランス良し | 硬め |
あまおう | 9.9% | 0.74% | 甘みが強く濃厚 | 硬め |
とよのか | 12~15% | 0.65~0.7% | 香りが強い | 柔らかめ |
さちのかは、あまおうなどと比べると、酸味と甘味のバランスが取れた品種です。
さっぱりとした食味の中に、ふわっとした甘味が広がります。
さちのかの旬の時期
さちのかは、スーパーなど店頭では12月ごろから並び始めます。
おすすめの旬の時期は、2月から3月です。
いちご狩りでさちのかを食べてみたい方は、2月から3月ごろにかけて行かれることをおすすめします!
スーパーでは5月ごろまで販売されているので、比較的長く食べることができます。
さちのかの値段
スーパーなどでよく見かける「さちのか」ですが、価格もお手頃。
さちのかの値段は、およそ1パック400円〜600円(中粒8〜10粒)です。
あまおうの値段は、およそ1パック800円〜1000円(大玉8〜10粒)です。
あまおうと比べると、比較的お手頃価格で売られていることが多いので、食事後のデザートや間食にも食べることができます。
さちのかをいちご狩りできる農園5選
最後は、さちのかのいちご狩りができる農園について紹介していきたいと思います。
さちのかは全国で栽培されているのですが、今回は主産地である九州を中心にご紹介してきます!
①プーさんのいちご園【福岡県】
いちご農園がひしめく、福岡で人気のプーさんのいちご園。
さちのかを含む、14種類ものいちごを食べ比べできるという、いちご好きにはたまらない種類の豊富さ!
農園内も多段式高設栽培なので、お子様からお年寄りの方まで、自分の高さに合ったところで摘めます。
メディアでも取り上げられることが多いので、福岡に行ったら、ぜひ立ち寄ってみてください!
住所 | 福岡県八女市馬場600-3 |
営業時間 | 10:00~16:00(最終受付15:00) 果実がなくなり次第終了 ※月曜日は定休日 |
アクセス | 【電車】JR羽犬塚駅からタクシーで約20分 【車】九州自動車道八女ICから約15分 |
駐車場 | あり(200台) |
公式サイト | https://gennousya.com/ |
②梶原フルーツ【福岡県】
四季折々のフルーツを育てている梶原フルーツ。
低農薬・有機肥料で育った新鮮ないちごが、4種類食べ比べできます!
自然豊かな農園で、いちご狩りを楽しめます。
帰りは、車で5分のところにある道の駅「うきは」に立ち寄ってみてください!
住所 | 福岡県うきは市浮羽町三春270-3 |
営業時間 | 9:00~16:00(要予約) |
アクセス | 【車】大分自動車道杷木ICから約10分 |
駐車場 | あり(20台) |
公式サイト | http://kajiful.hotcom-web.com/Kajiwara/ |
③よかもんいちご【福岡県】
毎週土曜日には、「ナイトストロベリー狩り」も実施しているよかもんいちご。
全国屈指のフルーツの里・うきはで、完熟いちごを堪能してみてください!
ここでは、12種類のいちご食べ比べができるので、自分好みのいちごを見つけてみてくださいね。
住所 | 福岡県うきは市浮羽町三春2495-2 |
営業時間 | 【火・木】11:00〜13:00 【土・日・祝】11:00〜14:00 【毎週土曜日のナイトストロベリー狩り】19:00~20:00 |
アクセス | 【車】大分自動車道杷木ICから約5分 |
駐車場 | あり |
公式サイト | http://yokamon-ichigo.com/ |
④パラダイスガーデン温泉いちご園【長崎県】
ここはホテルの敷地にある、いちご農園。
真っ赤に育った「温泉いちご」が有名です。
日帰りの温泉入浴付きプランもあるので、いちご狩りと一緒に温泉に入ってリフレッシュできます!
住所 | 長崎県佐世保市崎岡町853-12 |
営業時間 | 10:00~17:00 (最終入場16:00) |
アクセス | 【電車】JR早岐駅からタクシーで約5分 【車】西九州自動車道佐世保大塔ICから約10分 |
駐車場 | あり(150台) |
公式サイト | https://www.paradise-g.jp/about.html |
⑤ぎのざストロベリーファームズ【沖縄県】
この農園の特徴は、なんと言っても、完熟いちごを楽しめること。
普段は味わえない、完熟になるまでしっかりと育った、いちご本来の味をぜひ食べてみてください!
高台にあるので太平洋を一望しながら、いちご狩りができます。
いちご狩りをしながら、ゆったりとした島時間を過ごしてみませんか?
住所 | 沖縄県宜野座村字漢那中山原1974-1 |
営業時間 | 11:00~なくなり次第終了(要予約) |
アクセス | 【車】沖縄自動車道宜野座ICから約8分 |
駐車場 | あり(8台) |
公式サイト | https://strawberry.okinawa/ |
まとめ:酸味と甘味のバランスがいい「さちのか」
さちのかは、酸味と甘味のバランスが良い品種。
さちのかはいちごの定番となっており、このフルーティな味を求めて買う人も多いです。
福岡で生まれ、九州、そして全国で愛されています。
ぜひ、いちごの定番「さちのか」を味わってみてくださいね!